ドメーヌ・ル・ベル・アンドロワ ラ キュヴェ シ ローズ2012 【赤】750ml
¥3,850 税込
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サンジョセフで伝統的なワイン造りを教える醸造学校の教師を辞職し生産者となったセバスチャンが花崗岩と粘土石灰土壌に植わるシラーをスミマセラシオンカルボニックで発酵し、セメントタンクと古樽で18 ヶ月熟成、SO2無添加で瓶詰めしました。レンガ色のガーネット、スモモやリンゴジャム、フランボワーズの香り、溶け込むタンニンと酸味の立つ味わいが特徴です。
品種:シラー100%
2014年5月、サンジョゼフでナチュラルなシラーを造りだす男がいるという噂を聞きつけ、
私たちは北ローヌ右岸の風光明媚な主要都市、タン・レルミタージュへ車を走らせまし
た。川沿いの大きな駐車場で待ち合わせをし、現われたのは熊みたいな男セバスチャン・
ヴァイマンでした。軽くあいさつを済ませるとタン・レルミタージュの丘の中腹にある洞窟へ案
内してくれました。その中は醸造所になっていて、ひんやりとしています。ここでまず彼の来
歴をインタビューしました。
1972年ジュラで生まれた彼はアルボワの農業学校でワインの販売を学んだ後、25歳ま
でコニャックでワインの醸造と栽培のインターンシップを受けました。より醸造のことを体系
的に学びたいと思った彼はディジョンの学校へ30歳になるまで通い、その後1年間アメリカ
とカナダを自転車で旅して回り、各地のワイン造りを視察しました。帰国後、アルザスの
ジャン・ミッシェル・ダイスの元で半年間働き、ナチュラルワインへの志向を深めていきます。
ワイン造りの現場を体験し知識を深め、2003年からタン・レルミタージュのCFPPA(農
業促進・職業訓練センター)でワイン造りに関する教鞭を振るいながら自身のドメーヌの
立ち上げへの準備を始めます。2005年には弊社取扱のマチュ・バレーと出会い、マチュが
造っていたネゴスラインの醸造を任せられるようになり、北ローヌの生産者や栽培家との関
係を深めていきます。
そんな中2009年、そのネゴスラインのブドウを造っていた栽培家が引退するのを受け、ようやく0.9haのサンジョセフの畑を手に入れられました。2010
年にそこで取れたブドウでファーストヴィンテージAOCサンジョセフLes Montas(レ・モンタ)をリリース、2013年に借り畑も含めて3haになったところで教
師を辞めることを決意し、2014年からはヴィニュロンとして独り立ちしました。
今回ご紹介のSix Rose(シローズ)2012は、2011年までレ・モンタとしてサンジョセフを名乗っていたキュヴェですが、まだそのワインが樽で熟成してい
る2013年春に、INAOからサンジョセフにしてはガスが多すぎるという指摘や、サンジョセフの畑にしては除草をしなさすぎだという指摘を受けたため、
INAOと決別し、ヴァン・ド・フランスに格下げしました。
現地で試飲をしてみるとどのキュヴェも果実味とほろ苦さ、柔らかな酸がワインの中で綺麗に溶け込みスルスル飲める印象に驚かされました。
そもそもなぜ学校でトラディショナルなワイン造りを教えていたにも関わらず、オーガニック栽培をし、すべてのワインをSO2無添加で仕上げているのか
を尋ねると、「仕事とプライベートは別だよ(笑)ナチュラルワインにはまったきっかけはアルボワの学校時代に出会ったジュラのドメーヌ・ド・ラ・トゥルネル
のパスカル・クレレの影響なんだ。パスカルは10歳年上だけれどもナチュラルなワインをたくさん飲ませてくれたんだ。今もアルボワのお父さんと慕っている
し、ワイン造りで目指すところのベースになっているね。」と答えてくれました。
「これからもシラーが抜けたところにルーサンヌやシャスラ、リースリングを混植するなど自由な発想でワインを造りたいね。」とニコニコしながら話してくれ
たセバスチャン。
レストランで食事をした後にご自宅の地下のカーヴにお邪魔しましたが、そこにはなんと5000本以上のワインのストックがありました。その中から何本
も開けてくれ、一つ一つのワインをしっかりと説明してくれたのが印象的で、彼のワインに対する情熱を痛感することが出来ました。
これからも情熱を持ちながら自由な発想で造る彼の将来が、楽しみでなりません。
※ちなみにセバスチャンの奥様Lucie Fourel(リュシー・フォレル)とは、2005年に教師と生徒の関係で出会い、リュシーは2010年よりクローズエルミ
タージュでDomaine de Lucieを立ち上げてビオの造り手として活躍しておられます。
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